柿渋染のヒント、8.クルミで仕上げ。鉄バイセンして、色に深みを出す。
2012年9月11日 最終更新日時 : 2013年6月2日 sapporo 浪漫屋
大容量のクルミの木を 頂戴したので・・・・。
今年は 暑かったので、クルミの木は 大きく、青々、育って、よく染まりそう。
大なべで、コトコト、煮込んで、染めます。
銅バイセンで、明るめの茶色、鉄バイセンで、こげ茶を、染めます。
柿渋染めした、帯芯や タイの手紡ぎ・手織りの布なども、染めました。
こちらは綿の スラブ。(細い所と太い所が 混ざった糸。)
黒っぽいのは 鉄バイセンしたから。
厚手で、染め損ないの布を クルミで、最後に、染めると、色に深みが 出ます。
柿渋染だけでは 色が浅い時、のお助けマン、、、なのです。柿渋だけで、染めよう、とすると、かなり気長にならないとならない。
店主は営業、だから、 悠長なことは言ってられない。多少の ショートカット、も、いたしかたない。・・・・・・と、思ってやってみたら、ずっと、いい色になったので、店主は大満足。
どうぞ、おためしあれ。クルミがなくても、渋のあるものなら、なんでもいいと思う。
お茶、コーヒー、桜、よもぎ、ごぼう、など。
左の写真は 柿渋だけで、冬じゅう、店の階段の上にかけておくことにした。
麻ガーゼ(麻100パーセント)
夏のストールや、ブラウスを創ります。
麻ガーゼは 1500円/m。
染める前と あとでは 全然違うので、店の中で埋もれている・・・・・・。聞いてください。
2013年1月17日 最終更新日時 : 2013年6月2日 sapporo 浪漫屋
って、訊かれて、なにも、こんな寒い時に染めなくても、・・・・・・って、思うんですけど、ねえ。
でも、・・・・・・ 染めれないこともない。
5年ほど前、厳冬の2月に、 定山渓のホテルの 離れにある、湯殿ののれんの注文がきた。
・・・・・こののれん、直射日光は当たらないけど、終日、戸外に提げる、というので、
柿渋染したほうが、退色しないし、丈夫、ということで、家の中で、染めることにした。
まず、下染して、(赤黒く・・・化学染料で、赤く染めて、タマネギの銅バイセンする。)
大きな 6連ののれんだったので、極力、同じ条件で一緒に染めようと、
二階に 大きなスペースを作って、物干し場にした。
床にブルーシートをしいて、ストーブをガンガン焚いて、赤外線の電熱器と扇風機を
総動員して、のれんを乾かして、 生乾きになったところで、アイロンをかけた。
これを、三回、繰り返して、まあまあの色まで出たので、あとは 使っているうちに、勝手に、
いい色になるだろうと、太陽と時間に おまかせして、納品させてもらった。
写真は 同じ方法で、染めた のれん。
去年見に行ったけど、まだ、きちんと、かけてもらっている、・・・・
柿渋染めしてなかったら、きっと、変な色に 退色していたと思う。
できないことはないけれど、あんまり、やりたくない・・・・な。
冬には 冬の仕事があるし・・・・・・。
太陽さんに手伝ってもらったほうが、いいにきまっている。
二階は 布で埋まってしまったので、もうできない。し・・・・・・。
北海道は、冬、紫外線が強いので、(雪の照り返しもあるし・・・。)
柿渋の色は濃くなるので、浪漫屋では
だらしなく、ぞろぞろと、布だの、糸だのを 窓辺に干している。
麻カヤなんかは丈夫なので、陽ざしの強い時、雪の上に放り投げておく。
せっかく染めた布、。。。。。しまい込まないで、かけておくといいと思うよ。
その時は ときどき、ひっくり返したり、して、ケアしてあげて。。。。。、
バランス良く、色が濃くなるように・・・・・・。ね。
柿渋染めのヒント。10.
2013年5月31日 最終更新日時 : 2013年8月1日 sapporo 浪漫屋
昨日は、午後からやっと、天気が 良くなったので、柿渋染めをしました。
先に乾いたところが より濃く染まるので、布に細かい筋を付ける工夫してみました。
一間の窓にかけるカフェカーテンにする麻レーヨンの布です。
麻レーヨンは 幅 100センチと 50センチ、の二種類、色は 生成りと 茶系のカスリ。
100センチ 一メートル 生成り 600円 カスリ 650円
50センチ 1メートル 生成り 420円 カスリ 450円
50メートル巻きだと、 2割引しています。
カーテンや スカーフに むいています。 少しづつ、広げて、太陽の光に当てて、いい色になるまで干します。
お手持ちのスカーフなんか、こんなふうに 染めてみてはいかがですか。
柿渋液 2リットル 2500円 無臭タイプ。
水で、薄めて。陽に干すだけです。
布は 薄手の麻 、シルクから 始めてください。木綿はそまりづらい、下処理が必要です。
慣れてからで、どうぞ、。
柿渋染のヒント 11 鉄バイセンする。
2013年8月19日 最終更新日時 : 2013年8月17日 sapporo 浪漫屋
鉄バイセンして、こげ茶を染める。
柿渋染めの色って、明るい茶色。 こればっかりでは つまらない。
鉄バイセンすると、酸化されて、色のトーンが 黒っぽくなります。
ムラや グラデにもできるので、染色のバリエを広げましょう。
ただし! 鉄は布地を 痛めるので、注意が必要!
シルクを鉄バイセンする時は 特に注意!。ボロボロになってしまいます。
店主は薄いシルクは じっと、ときどき、雨に当てて、」時間が過ぎるのを待って、
鉄バイセンはしないことにしている、 不良品のもと、だから。
1・ なるべく、スピーヂィに バイセンします。お湯を使うと、反応が速い。
鉄剤は ほんの少しで、 洗面器に耳かき大もり二杯程度で。
さっさと、洗わないと、バイセンしたくないところにまで、鉄が付いて、
黒っぽくなってしまう。
不用意に バイセン液をくっつけると、シミになってしまうので、要注意。
2・ 良く洗います。 洗った後、たっぷりの水につけて、一晩置き、翌日、
また洗います。鉄は 重いので、下に 沈むから。 水を替えてね。
バイセン剤は 店で、小分けしておわけしています。 小袋 250円。
◆自家製 鉄バイセン液の 作り方。
クギをガスの火で、赤くなるまで 熱して、(ペンチで つかんでね。)
酢の中に 投入、空気も入れて、しばらく、放置しておくと、
クギの鉄分が溶けだして、黒い液体になる。(小麦粉をスプーンで、入れるといいらしい。)
酢の代わりに 木酢酸液を使うと、より いいでしょう。
昔、人妻は 歯をこれで、染めていたらしい。お歯黒、というやつです。
口の中は鉄っぽかっただろうね。
自然のものなので、下水に流してもいいし、人体に影響はありませんが、
手袋はしてくださいね。 爪が 黒く染まってしまう。
柿渋液。 今年最後の入荷。
2013年12月5日 最終更新日時 : 2013年12月5日 sapporo 浪漫屋
柿渋液、入荷しました。今年最後の入荷です。
無臭タイプ2リットル 2500円。
柿渋液は 急激な温度変化で、ドロドロに固まってしまうので、
もう、そろそろ、おしまいにしよう、と、思っていたのですが、駆け込みで、
注文があったので、発注しました。 頑張るね。
冬の間に 一貫張りする人もいるし、家の中で、引き染めもできるし、少しは 在庫しよう。
でも、輸送途中で 凍るので、もう、注文しません。零下になりそうな時は 送ることもしません。
家の中でも、あまり温度が変化しない、普段ストーブをたかない部屋で、箱に入れて、(陽に当てない。)保存しました。 ワインとおなじ、あったか過ぎない、さむすぎない環境で保存します。
まだ、柿渋液が残っているという人は 小さめの容器に移して、空気をあまり入れず、
保管してください。
染めた 布や 糸は、北海道は 紫外線が強いので、
窓辺に置いておくだけでも、春には驚くほど、色が濃くなりますよ。
(ガンガンの直射日光は苦手のようです。白っぽくなってしまう。)だから、最初から 濃く染めようとしないほうがいいです。
柿渋液が もったいないし・・・・・。変化するのが楽しい。
先日、布を整理していたら、5年以上前に染めた糸を 発見。
すごーーく、濃くなっていました。色落ちしない いい染めだ。
肌や、呼吸器にもいいというし、アトピーの人にとって、朗報。
なんで、こんなに 衰退してしまったんだろう。ビニールとか、プラスチックとか、
化学染料が 巾をきかせて・・・・・ 柿渋染めした布は 撥水するし、カビない。空気をきれいにする。
化学的なものが普通になって、手間のかかるものが おしのけられて、
なんか、ちょっと、悲しい。
化学染料だけで 染めたもんは、変にうすらぼけて、退色してしまう。
売れ残ってもいいや、染めておけばいいんだ。
冬の家の中で、柿渋染めするしかた、書いてありますので、テーマブログの中の
柿渋染めのヒント を ご覧ください。
気温、急上昇。 そろそろ、柿渋染め、始動。
2014年6月2日 最終更新日時 : 2014年6月2日 sapporo 浪漫屋
急に、暑くなってきて、 今日は 30度になるんですって、体が ついていかない。
でも、柿渋染めするなら、こんないいことは ない、頑張ってみよう!
気温が高くなる朝のうちに、染めて、あとは 太陽にお任せする、のが いい。
スカッと、乾くと、発色してくれるので、こういう、カラっとした 気温の高くなる日に
染めよう。
去年、染めて、あまり、色が出なかった糸に 染め重ねて、 今は、こんな感じ。
アスパラ、もらったので・・・・・・。
2014年7月15日 最終更新日時 : 2014年7月15日 sapporo 浪漫屋
着物を 買い取りに行った 御宅で、
アスパラをもらったので、今日は 朝から 鍋を煮出した。
他にたくさん、やることがあるんだけど、優先順位は 新鮮さ。
まずは アスパラを 染めよう。お天気いいから、柿渋染めもしよう。
お昼には暑くなるから、大方の 外の仕事は 午前中に おしまいにする。
アスパラは 明るいきれいな 黄緑が 染まるんだよ。
レースがたくさんあるから、染めて、スカーフや コサージュを つくろう。
銅バイセンと ミョウバンバイセンを ためしてみるかな。
柿渋染めのヒント 12。 色の変化を楽しむ。
2015年4月29日 最終更新日時 : 2015年4月30日 sapporo 浪漫屋
去年売れ残った 柿渋染めの麻のベスト。 古い幕をアレンジして、いい感じにつくたんですけど、個性的すぎたか、売れなかった・・・残念。
それが、先日、 箱から出して見て 、びっくり、 ・・・・確かに かなり、色が濃くなっている! 深くていい色、スゴイ変化。 他に木綿のブラウスなんか、柿渋染めのものが数点!色が変化していた。
ちょっと、しらじらしくて、染め損なっているのもあるから、それは、お天気のいい時に、染め重ねて、 売り場に出そう。 染め重ねると、それはまた、いい色になる。
だからね・・・・・・・。
柿渋染めするときは 濃すぎないほうがいいのだ!
色は時間がたつと、濃くなって、深くなってくる。始めから濃く染めると、
味がない、変化を楽しめない、染料が無駄になる、繊維が固くなる、色が深くない。
いいことない!
急がない。。。。。。。急がない。。。。。
柿渋染めのヒント 13。 麻の帯地を 染める。
2015年5月10日 最終更新日時 : 2015年5月12日 sapporo 浪漫屋
長い間、しまっていた麻の帯。
大好きな色めで、そのうち、のれんにしようと思っていた。
でも、かなり、お気に入りの帯だったらしく、何度も締めて、コシがなくなっていたので、のれんにするには、柔らかすぎるので、手を付けれないでいた。
ヨシ、 柿渋染めしよう。
シャリ感を出して、深い色にして、退色を防ぐ・・・・・・・。高級感出そうで、楽しみ。
このように染める時には、洗濯棒の所が濃く染まるので、時々、ずらしてください。
陽に当てる個所を均等に、時々、ひっくりかえして・・・ね。
こういう、デリケートに染めたいときは あまり、お天気のいい時は避ける、・・・・・・・・・・・・・・・ムラになりやすいから。・・・・・
…ある程度、色が出たら、じっくり、半日陰で、干します。
雨に塗らすと、より、深い色になります。
柿渋染めの現場。
2015年9月4日 最終更新日時 : 2015年9月4日 sapporo 浪漫屋
大雨がひと段落して、柿渋染めの色が深くなった。
雨が 酸性雨だから、・・・。いろんな成分を含んでいる雨に、反応して、色が変化するのだ。
というわけで、 雨が降っても取り込まない、3週間、干しっぱなし、ってこともある。
あんまり丈夫でない布は、適当に取り込むけど、丈夫な布は、放っとく。
陽に当たったところが濃くなるので、時々、ずらしたり、変なシミにならないように気をつける。
冬を越すと、一段と濃くなっているのが、わかる、ので、 急がない、ゆっくり、染める。
急ぐと、布が、ガチガチになるし、柿渋液をたくさん使う、色がつまらない。
テーマブログに 柿渋染めのヒントというカテゴリーがあって、ヒントを書いてあるけど、
具体的に、何倍に薄める、とかは書いていない、ご不満の方もいるだろうけど、
仕方ない、布の状態で、変わるのだから。
陽の強さにもよるし・・・・。
かく言う私にも 正解はない。
柿渋液の粒子は大きいらしく、なかなか、中に入ってくれない、・・・急がない、急がない。
最初から濃くすると、表面にくっついているだけで、こすると、とれてしまう、染まっていないのだ、
観察すること、・・少しずつ、進む、・・・これがホントのコツ、だと思う、今日この頃なのです。
古布と布の手仕事 浪漫屋