この白い浴衣は、絣ではありません。
柄は、絣ですが、織ってない。
型染めですね。
右側に裏側が写っているので、
よく見てください。
織っているなら、裏も同じはず。
私もびっくり、こんな布はあまり見たことない。一見、白絣に見える。
こういう時は、はじっこをほどいて、縦糸、横糸を、よく見てください。
織っているか、染めているか、それが問題。ロミオ風。
染め織りの話、していきたいと思います。
もう、昔のことですが、
絣って、木綿ですか?って、聞かれたことある。
その時はなんて答えていいかわからなかったのですが、
今は、大島も絣だし、麻の絣もあります。って答えてる。
木綿は、素材で、
絣は、織り方のこと、だから、
べつのことなんですね。
コレでは、不十分な気がして、申し訳ない、、で、いつか、わかりやすく、書いてみようとおもっていました。
ご存知の方は、分かりきったことでも、誤解している人はいるみたい。
布のことを知る上で、大事なのは、先に染めるか、後で染めるか、染めた糸で織るか、織った布を染めるか、先染め後染め、どつち?なのか、を知ること。
コレが、染織ということで。
どっちが大変か?それぞれにいろいろ、あると思いますが、、私は、先染めの方が、大変だと思う、糸を、柄に合わせて染め分けて、それを柄に合わせて織り込んでいくわけだから、、
絣は、染めた糸で織る、先染めです。
絣のタイプは、みっつ。
➊タテヨコ絣
❷ヨコソ(横双) 当て字かもしれない
❸タテ絣
タテヨコ絣は、縦糸と横糸、両方、
染め分けして、柄を織り込んで、
いく織り方。
大島絣は、糸が細いので、細かい柄だと、1日織っても、10センチも織れないそうです。
カスリは、かすれている、という
言葉が語源。
タテ糸と横糸が、微妙にズレていると、かすれて見える。
でも、技術があると、かすれてもいない、日本の織りは、素晴らしいです。
ヨコソは、タテ糸は、染め分けてない、一色だけ。横糸を染め分けて、織っていく織り方で、タテヨコ絣に比べ、格段に、簡便。機械織りもあります。
タテ糸が、染め分けてないので、柄は、はっきりしていません。
タテ絣は、タテ糸を染め分けてて、ヨコ糸は、一色。
機械織りです。代表的なのが、
明仙の着物。
昭和のはじめ、明仙が爆発的に売れて、生産されました。手織りしている場合でなくて、工夫されました。
タテ糸を型染めします。色の数だけ、型があって、10メートル強の長さの糸を綺麗に置いて、型染めしていきます。
大量生産向き。
ヨコ糸の色を変えると、同じタテ糸
でも、違う感じの織物になります。
タテ糸しか、染め分けてないので、色柄は、ぼやけています。
染織りのことを知りたかったら、
ほどいてみてください。
織物は タテ糸とヨコ糸から、成り立っているので、それを知ることから、始めます。
柄の細かさ複雑さ、糸の太さ、色の多さを見ます。
ヨコソの動画を見つけたので、
ご紹介。
藍染めも見れます。
インスタの #藍染め#天野紺屋
鳥取の広瀬絣は、もう、ここだけかもしれない。と、聞きました。
① くくる。
②板締めする。
③型染めする。
④手で染める。
コレで、全部だろうか?
わかる人、教えてください。
絣の話 ⑤ のもとい 絣に使う糸の染め方
やっぱり、大事な染め分けを忘れていました。
くくる(カスリ全般)
②板締め(村山大島)
③型染め(明仙など)
④織る (大島絣)
⑤手で染める
多分、コレで、いいと思います。
こんな、文章、読んでくれる人いるんだろうか、と思いながら、かいております。
染織りの世界は深い。
間違いもあると思うので、指摘してください。
印のついた木の棒を定規にして、
糸に印をつけて、付けたところを
綿糸でくくって、染液に入れて
染める。
くくったところが染まらないで、
白く残る。下の写真のような
まだらの糸になる。
結城紬の最高峰だと 10万個ですって! 時間かかる。
ちょっと、調子悪いと、ズレたり、
甘くなる。繊細な仕事です。
関東の武蔵村山市で織られている
村山大島の、絣糸は、板締めで
染められています。
本場の沖縄とは、だいぶん違う。
絣板という板には、細い溝が彫られていて、何枚も糸をはさんでから、
締めて、染液に入れて、染めます。
あまり細かい染めはできません。
種類も少なくなります。
裏表に、溝があります。
浪漫屋にありますので、見てください。
本場の大島は、絣糸を、染めるのがとてもたいへんで、一反織るのが
精一杯。
一方、村山大島は、絣糸を簡単に染めているので、一匹(いっぴき)でも染められる、それで アンサンブルが作れます。
それで、アンサンブルと聞けば、
見なくても、村山大島だと、分かります。
※一匹---2反分(20メートル)くらい。
主に銘仙の着物、もちろん絹。
たまに、銘仙のように見えて、縦横かすりの着物がありますが、それは銘仙でなくて、十日町あたりの紬と思います。
写真とか、動画をさがしたんですが、まだ見つからないので、説明が難しい、ので、わかりづらいとおもいますが、そのうち、見つかったらご案内します。
一反分の糸を 綺麗に 板の上に並べます。
型紙を色の数、用意、顔料を塗っていきます。黄色、赤、緑、ピンク、といった具合。
色柄を全部、塗り終わったら、乾かして、糸を織り機にかけて、織ります。
横糸は一色、機械なので、速いです。横糸の色を替えると、雰囲気が違う織物が織れます。
大量生産向き。
ほどいてみると、わかりやすいです。
縦だけが、絣糸なので、ぼやけてますが、顔料がハッキリ、の色なので、ちょうどいい感じになります。柄は、飛んでたり、色数が多かったり、楽しい織物ですね。
本場 大島絣
大島の糸は細いし、柄が細かいので、絣糸は、簡単ではない、ので、まず、木綿の縦糸をたてて、束の絹糸を織ります。縦糸の当たってるところが、防染になります。
織り終わったら、シャリンバイで染めて、泥田でばいせん、泥染めします。コレを10回以上繰り返して、色差しすることもあり、その後、
ほどいて、藍染めする時はこの時、藍に入れます。
これで絣糸、完成。
縦横絣のときは、縦糸 横糸、両方、染め分けます。
これが、織った時、ピッタリ、柄が合う、っていうから、すごい、
高温多湿の気候風土のなかで、育まれた手仕事です。
昔、織り場は土間で、水を撒くと、湿気で、サウナのようになって、
そんな所で、織っていたそうです
そうしないと、糸が切れるから。
重労働でしたね。
究極の絣です。
やり方は色々あるとおもいますが、一番簡単と思われる方法を考えてみました。
木枠に糸をぐるぐる巻きつけて、硬めのスポンジをカットして、それで布用インクを塗る。
縦横絣に、トライしてください。
整経台のあるひとは、それをおつかいになればいいと思います。
草木染めの糸なら、ブリーチで、
脱色するという手もある。
糸を洗うという お手間がふえますが。
フレームとか、簡単な卓上織り機があれば、すぐ、織れます。
YouTubeで、教えてくれます。
絣の話は、とりあえず、これでおしまい、次は、型染めの話をします。
古布と布の手仕事 浪漫屋