刺し子のコツ  空気も一緒に刺す。

 

IMG_20140401_080651_696昔の刺し子は 防寒、とか、火から 体を守る、 とか、命にかかわる衣料品だったわけで、
それはそれは、貴重な布を 大事に大事に、綿密に固く、細かく、刺していて、
願いも一緒に刺してある。

現代は ヒートテックもあるし、暖房もあるし、むかしのような せっぱつまった用途はないわけで、
キツキツ刺すと、手も痛くなるし、・・・・・・ふわふわ 、ゆったり、刺せばいい、・・・・・

刺し子のいい所は、使うほどに ふうんわり、こなれてくるところで、
そこをはずしたら、せっかく刺す意味って、なくなってしまう。

だから、提案。

まず、二枚重ねにする。当て布は 柔らかいけど、しっかりした布を選ぶ。
表地は 古いこなれた布を選ぶ。 もし、どうしても 新しい布を使いたかったら、
少し、鍛錬してあげます。

ぬらして、 長靴で踏む・壁にたたきつける・水につけたまま放置する。洗濯機で長時間洗う。(洗剤は選んでね。)などなど・・・・・。
乱暴だけど、急ぐ時には 苛性ソーダで煮る。 (これは あぶないので、あまり、おすすめしない。)

そもそも なぜ、わざわざ、布を重ねて、刺したか 考えて欲しい、 布の再利用 ってことだよね、 木綿の最北生産地は会津、 東北以北には 木綿は貴重品だった。 麻などの原始布しかなかったわけで、
お肌には きつかったと思う。スカスカして、寒かっただろうし・・・・。

ボロ玉っていうのが流通していて、 木綿を裂いて、まきとったものだが、 これを織ったのが裂き織り。はんてんとか、敷き物にした。

どれほど、貧乏だったか、それがごく、最近のことだったってこと、思い出して欲しい。

やっぱり、使いこなれた古い、手紡ぎ手織りの布で  刺そう!
こういう布には 空気がたくさんふくまれている。    きっちり刺すのは つまらない、ふわふわ刺そう。
刺し終わったら、 ぬるま湯につけて、縮絨させる。洗うと(洗剤は 優しいのを選んで。)
糸がつまって、糸と布が 一体になってきて、ちょうどよくなる。 そうなると、糸は抜けない、風合いが出てくる。
二枚の布と、 糸が 合体して、俄然 丈夫になる。

きちきち刺して、 水を通すと、糸がちぢんで、ごわごわになってしまう。・・・・・・・・・・だから、 空気も一緒に刺す。
そうすると、いい具合に 縮絨(しゅくじゅう)して、つかいこなれて、ふんわりする。

刺した布って、なにやら、愛おしい、・・・・・・100年だって、 使える。

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こなれた 麻のカヤ布を刺してみた。

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刺し子のコツは テーマブログ  に 書きためたので、参考にしてください。
大分重複してますけど、 我慢して、読んでね。

1番から読んでくれると、いいんですけど・・・・・。http://www.roumanya.com/?cat=24