インクジェット染め。  進化でしょうか?いえ、退化でしょう。

最近、

すごーーく、お安く、振袖が 一式 20万円ちょっと、とか、で、 売られていたりして、
こんなに お安いの って、どうしてだろう!って、  南さんに訊いたら、

インクジェットで、染めているんですって!!  コンピューター染め、だね、・なんて、お手軽。
だから、ぱっと見、色柄は 眼を引く。・・・・・・・よく、研究されている。

でも、手にとって、見てみると、全然、良くない。布も、最低のを使っているらしく、一度、着ると、へろへろになってしまう、・・・・・・・染料も よくないので、色は、醒めるのが、速い。

型染め、とか、手描きで、手の仕事で、やっていたら、そんなお値段で、売れるわけない。
大島紬は 80歳以上の織り手に、存続がかかっているそうで、海外で織るのが 増えているし、刺繍は インドや中国・ベトナムで、されているらしい。

この頃、いい布が なくなってしまいそうで、不安になってきて、買い入れを 積極的にやっているんですけど、内容がどんどん、悪くなってきて、この インクジェット式には まいってしまう。
洋服に リメイクしては、派手すぎるし、生地が良くない、洗濯に耐えない。 
      袋の裏にするくらいかなあ。
それでも、決して、おやすいものではないから、大事に使いたいけど、古い布には、かなわない。    かなしくなってしまう。   職人の良心は 生活の下敷きになってしまうんでしょうね。 現代生活では しかたない。 せめて、 古い布を大事にしてほしい。

インドや  タイ・中国の布も どんどん、悪くなっている。

私は いい時代に仕事、させてもらったなあ、
     いい布を いっぱい、見せてもらった、(過去形で、語るには早すぎるか・・・・・・)
                             て、思う、のです。