インドの思い出 Ⅰ

暑い国の服の工夫。
今年は 節電の夏。
少しでも 涼しく過ごそう、グッズが 大流行。
なるほど、考えれば、いろいろあるもんだ、感心する。
人間の叡智、利潤の追求には 頭が下がる。
京都議定書で、二酸化炭素の削減が決まった時は、それほど、
節電のことが 話題にならなかったのに、
この度の 被災で、一気に節電の機運に火が付いた。
なんだか、日本人って、お調子者で、何か、きっかけがないと、本気で物事を
考えないところがある、思う。
東北の被災の方には お気の毒だが、
このおかげで、二酸化酸素が 減って、地球のためになるかもしれない。
さて、友人のインドへの赴任が決まって、インドのことを考えているうちに、
涼しく装うすばらしい工夫を思い出したので、書いておこう。
インドで、友人宅に寄宿していて、パンツをクリーニングに出した時のこと。
出来上がってきて、すその部分が やけに硬くなっているので、よく見たら、
下から 10センチくらいのところまで、
洗濯ノリで、ガチガチに固められていた。

なんで?

  理由がわからなかったが、
はいてみてすぐ、わかった。
すその布が 直立してくれているおかげで、肌にまとわりつかず、
空気の通りが、スコブルいいのだ。
これは、グッドアイデア。
すそを硬くしておくと、歩くたびに、空気が 通って、おまたの部分が
涼しいということだ。
もうひとつ・・・・・。
ある暑い日、38度の炎天下を延々と歩かされた。(乾季だったので、
乾燥していたから、日本ほど、暑さを感じなかったけど、北国生まれの私には、きつかった。)
あの、でっかいストールは 必需品。
これがないと、外は歩けない。・・・・・シルクがいいね、紫外線を吸収してくれて、ぬれても、
すぐ乾いてくれる。
インドの人は 道を尋ねると、皆、丁寧に、教えてくれるのだが、
何度も、間違いを教えられて、荷物を持って、郵便局に行くのに、大変な思いをさせられた。
なんで、知りもしないのに、知ったかぶりして、教えようとするのか・・・。
友人に聞いたら、外国の人に 親切だと思われたいんですって・・・。
迷惑な話だ。
過酷なウォーキングから 帰ってきて、どうも、ウェストのあたりが 痒いので、見たら、
ゴムのあたるところが 赤くはれあがっていた。
汗をかいて、ゴムがすれて、皮膚が 炎症をおこしてしまったのだ。
インドのパンツをよく見たら、ゴムは使わず、細い紐で、
腰骨にひっかけるように はいている。(おなかの出ている人は 困るだろうね。)
なるほど、なるほど、日本から持ってきたパンツは ご当地には あわなかったのか・・・。
それ以来、現地で買った空気のよく通る洋服を愛用して、日本から持ってきた服は着ないまま、
持ち帰った。
その経験から、タイに行く時も、もって行く服は 最低限にして、
現地で買ったものを着ることにした。
形ばかりでなく、自然素材の布地も、織りも染め(藍やマクルーアという黒檀染め)も
暑い国には 暑さをしのいで心地よく過ごすための、工夫がある。
この度の節電ブームに、お役にたつかな、・・・・・暑くなりそうな 予感、
北海道に住んでて、ホント、よかった。