布・糸の話

ビロードってなんですか?

ビロードってなんですか?

ってきかれて、考えたら、あまり知らない、それでしらべてみました。

ビロードは、ベルベットともよばれ、シルクか、レーヨンで織られてます。ドレスなんかを作る時に使われる高級な、織物です。

和服では、コートや、ショール、冬の履き物によく使われる。温かい織り物で、和のものは、だいたい、

シルクで、贅沢なものです。

アイロン当てると、毛が寝てしまうし、間違ってミシンかけて、ほどくと、跡がつく。

縫う人が嫌がる素材ですね。

Googleで調べてみました。

織り方が特殊ですねー。

たてパイル織で、パイルをカットして、毛羽をつくる。

毛羽立っていて、密度が濃いほど、高級、コートにすると、温かいです。光沢が綺麗、重厚感があって、印象派の絵画で、貴婦人が、よく着てる、あの布です。

右がシルクのビロード、左は輪奈『パイル』一部光っているのは、けばだっている、ビロードです。

輪奈コートは、冬、寒い時に着るようにつくられていました。

秋田より北、で

それより南のひとは知らない人が多い、

現在は、高価だし、車で移動するので、着るひとが減ったので、

作らなくなりました。

部分的に、ビロードになっているものがあり、これは、高級ですねー。

大事にしてください。

ビロードの端切れはたくさんあるので、カビ取りにするなら、差し上げますので、言ってください。

ベルベットとコーデュロイとの違い

これもはじめて知った、

コーデュロイは、木綿、多少乱暴に扱っても、大丈夫な生地、子どものズボンなんかに向いてる。

輪奈コートの布で、作りました。

着物を着た時のバッグにいかがですか?擦れない布で、丈夫、高級感あります。

コサージュ付きで、3500円。

コサージュは変更できます。

下の写真はめづらしい、ビロードです。

紡ぐと績む(うむ)

ワタ状になった繊維を、引き出して紡いで作る糸。綿や、シルクなど。

芭蕉布や、麻などは繊維を割いて、

細くして、はた結びして、つないで作ります。(これを績むと言います。うむ、と読みます。)

糸の作り方には、2つあって、

紡いで、作った糸。

績んで、作った糸。

あわせて、紡績です。

ヒトは長いあいだ、衣服を獲得するために、模索してきました。

まずは、身近なところから、獣の皮やムシロのような衣服だったのを

工夫と努力で、膨大な手間をかけて獲得。

沖縄なら、糸芭蕉から芭蕉布。

アイヌなら、オヒョウなどの樹皮や草から、衣服を作りました。

その土地に自生している草木から

採取した繊維で織った布です。

 これらを原始布と呼んでいます。

絹や木綿で布を織り始めたのは、

ごく最近のことで、貴重なものだったので、

上流階級の人たちのものでした

は、中国から、渡来、蛾の幼虫の繭から繊維をとる、これが普及して、養蚕が発達するには、時間がかかりました。

木綿は、栽培の北限が、会津だったので、それより以北は、麻などの原始布しかなく、木綿は貴重でした。

そのため、ボロ織り、刺し子、こぎん刺しなどの手仕事が盛んになりました。その根底には、貧しい暮らしがありました。

麻の服は、ガサガサして、肌触りが悪く、さむかったろうと、思います。

紡ぐ、という糸は、格段に、衣服を向上させました。

取り止めもない話になりましたが、紡績のことを書きました。

糸さばき、って、何ですか?

糸さばき、って、何ですか?

という質問いただいたので、写真を撮りました。

くぐまったところがなくなるまで、しつこく、さばいて下さい。

質問いただくと、うれしいです。

わからないことは、誰かに訊きます。


 ▶糸さばきの動画

糸を分けて使う

糸は、色々な太さがあって、

ちょうどいい太さと色が、

そろわないですよね。

太めを買って、分けて使ってください。

分け方を動画にしました。

重しにクリップをつけます。

クルクルと、自然にまかせて、回しながら、2つに分けます。

つばをつけて、整えます。

 ▶動画

つばをつけると、糸が、整います。

撚りを正常に戻します。

結城紬の糸の職人は、ツバが出なくなると、やめるそうです。

昔、結城紬を天皇に献上することになり、つばをつけるのは、失礼なことだから、つばをつけずに、糸を紡ごうとしても、できなかったそうです。

つばは、大事な道具のひとつですねー。手仕事のテレビ番組を見てると、時々、登場します。

つばには、程よく粘着があって、ノリの役割をしてくれます。

汚くないです。使いましょう。

硬い布を柔らかくする方法

自然素材の糸が、いつまでも硬いはずはない。

宮古上布は、苧麻(チョマ)で織ってあるのですが、ぺたぺたして、ガチガチで、光っていて、紙みたいです。

織り上げた後に、石でこするそうです。

が、古い宮古は、こなれて、

フワフワして、まるで絹のよう、思わず、頬ずりしたくなるやわらかさです。

ポリエステルなどの化学繊維は、硬いままです。

柔らかくならなければ、ポリ混を疑います。燃やしてみてください。

黒いかたまりが、燃えかすになって残ります。その時は、あきらめます。

とりあえず、手でもみます。

これだけで、けっこう、柔らかくなります。

大きな布なら、濡らして、足で踏むとか、棒でたたきます。

のりが、付いていて、硬い時は

糊抜きします。

高めのお湯につけて、しばらく、放っておいて、洗濯します。

それでも、柔らかくならなければ、それを繰り返します。

もんぺによく使われる備後絣は、ガッチリ糊付けしてあるので、

何度洗っても、すっきり、ノリ落としできないので、その時は、

ノリ落とし剤を使って、酵素分解します。ご相談下さい。

柔軟剤も使うと良いと思いますが、

柔軟剤は、臭いが好きでないので、私は使わないです。

使ってもいいです。

硬い麻カヤを 外に放置してます。

踏むのも大変なので、雨風に任せてます。

色も良くなるし。

急ぐとき、最後の手段、有ります。

コレはお勧めしない、生地を痛めるし、危険なので。

でも、ご紹介しておきます。

薬局にハンコ持って行き、カセイソーダを買ってきて、それで水溶液作って、つけ置きます。

ぬるま湯を使います。時々、かき混ぜます。取り扱いには、注意が必要です。パイプは、きれいになります。

濃度とか、時間は、布によるので、よく観察して ご自分で決めてください。最初から濃くしないでください。

ごく硬い布は、そのまま一週間もつけたまま、戸外に放っておくことがあります。

染めは 完全に糊を抜いて、柔らかくしないと、色が入らない。布を染める準備は、面倒なもので、時間かかるのですが、準備8割と言われていて、こういうことを雑にすると、

失敗して やり直しになります。

結局無駄な作業になるので、準備に手は抜けません。

布を柔らかくする

柿渋染めすると、布は、固くなります。

時間とともに、徐々に固くなります。バッグなどをつくるときは、この硬さが都合いいです。

アイヌ刺繍キットに入っている土台のタイ綿は店主が染めていて、仕上げに柿渋染めしてます。

色が深くなって、褪色を防ぐので、気に入ってますが、刺繍するには硬いことがあります。

レシピにご案内してますが、必ず、洗って 布目を整えてください。

刺繍は、土台が肝心、刺しやすくしてから始めて下さい。

後悔します。

柿渋染めでなくても ノリがついている、キッチリ織ってる、など 

硬い布は、

面倒でも、柔らかくしてから、お使いください。

布を柔らかくする方法-1

1️⃣まずは、手で揉んでみる。

 斜めに引っ張って揉んでください。

こうするだけでも、かなり、柔らかくなります。

2️⃣洗って柔軟仕上げする。

3️⃣濡らして、バスタオルなどに包み、踏む、または、棒でたたく。

アイヌ刺繍の場合は、アイロンをかけません。布の風合いがペッタンコになってしまうから。

乾かして、おましします。

染まってない布、大きい布の場合。

少々乱暴なので、あまりおすすめしませんが、

1️⃣外に放置する。時々、姿勢を変えて、掛け替える。

2️⃣カセイソーダを溶かした水に

つけおく。1週間とか。時々、かき混ぜて。

いそぐときは、煮る。

カセイソーダは、薬局に、ハンコ

持って買いに行きます。

分量、時間は様子見ながら、、。、具体的でなくて、申し訳ない、

布の厚みや組成で、かわります。

よく、観察して、ほどほどに。

カセイソーダは、劇物なので、取り扱いに、注意が必要です。

配管がきれいになります。

シルク、化学繊維は避けます。

布を柔らかくする方法-2

ゴツい麻布は、織り上がると、臼と杵でつきます。

タイなどでは、棒でたたきます。

宮古上布みやこじょうふは石で擦るそうです。

のり落としの仕方

私はお風呂の残り湯に一昼夜、つけ置いて、洗濯機で洗います。

でも、ノリが強くて、簡単には、取れないことがあります。特に、モンペによく使われる、赤や黄色の色が はいった、備後絣のノリ落としは、やっかいです。

着ているうちに、何度か洗濯すれば、柔らかくなりますが、

着心地悪いし、急ぐときは、

のり落としの、薬剤がありますので、聞いてください。

酵素分解の働きで落とすので、

スッキリ、柔らかくなります。

草木染めするときは、きれいに染めるために 完全にのり落としして、準備しますので、薬剤は、必要です

古布と布の手仕事 浪漫屋