柿渋染のヒント 7. 濃度。何倍に薄めるか。

何倍に薄めるか・・・・・。

どのくらいに、薄めるんですか?

って、
よく 聞かれるんですけど、ちゃんと答えられない・・・・。
別に、ノウハウを 出し惜しみしているわけではない。
告白しよう……。 実は・・・・・・・ 計ったことがない。
いつも、けっこう、テキトウ・・・なのだ。
欲しい色になるまで、何回でも 作業を繰り返す だから、最初から、すごく、薄い。
多分、10倍以上・・・・・。 染めているうちに 薄くなるので、テキトウに 足しましする。
だもんで、結局、どういう濃度で、染めているのか、わからない。・・・・・・・  のです。
過ぎたるは なんとか、って、いうから、おそるおそる、何回も染めればいいんじゃないかな。
柿渋は 粒子が大きいので、繊維に しみこんでいきづらい、だから、最初から濃くすると、
表面に くっついているだけで、こすれば とれてしまう。  染まっていない。
秘密兵器は 長靴。  液の中の布を ガンガン、踏む。  染液を 繊維に押し込むわけだ。
染色は体力。たくさん染めるので、最小限の労力で、染めよう、と、いうわけです。

何分、ひたして置くんですか? とも、聞かれるけど、しみればいいんです。
長靴で、踏んで、しみ込ませて、時間は関係ない。

そのかわり、しみ込みやすいように、下処理する。固くて、暑い木綿は染まりづらい。
絞る、という動作も 手首を痛めるし、疲れるので、なるべく、手で、絞らないようにしている。
ホントは絞ったほうがいいのだが、・・・・量が多いと、手が痛くなるので。

ダラダラ干して、(もちろん、液は たらいに 受ける。無駄にしない。おおかたの水分は 重力にまかせて、落とし、最後だけ 絞る。)  だもんで、下のほうが濃くなる。まあ、いいんじゃないか。
もうそろそろ、いい色になった。おしまいにしよう、という時に、ちょっと、濃い目に 染めて、
あとは 太陽さんに おまかせする。
少しづつ、自然に濃くなるほうが いい色なので、薄めに染めます。
柿渋液も 節約できます。
しまっておいて、色が足りなかったら、また 染める。
冬越えすると、格段に 色がよくなっているので、
春に フィニッシュすると、いい出来になる。
特別な 技術は いらない、しつこく、 ゆっくりするのが いいと思うので、やってみてください。
追伸……布の種類にもよって、多少違うので、 細かいことを知りたい方は 直接、きいてください。
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