古い布の価値、見直してください。

古い布が どんどん、なくなっていく・・・・・・・・。

古い布の価値を知らない人が、どんどん、捨てて行っています。

最近、着物の買い入れのお話が、よく、来るのですが、
本当に欲しい布がはいっていることが、
極端に 少なくなってしまいました。
どの方も、とても、お高く、購入なさっていて、私などが買うには、申し訳ないのですが、
もう着ないから、タンスのお邪魔、置く場所がない、というので、買いうけています。
着ることができなくなっいても 袋モノや お洋服にリメイクして、使わせてもらっています。

でも、たいていの場合、30年以内の新しいもので、、・・・・・・・・・残念、
私の欲しいのは 100歳くらい以上の人たちが持っていたものなのです。

なぜ、古いものがいいか・・・・・・というと、一言で言うと、

職人の良心、時間のかけ方が、
格段に違う。
もう、あまり、創られていない布もあります。(ワナコ-トの生地、とか、羅の織りモノとか。箔の帯など、・・・・・・手間がかかりすぎる割には、売れないから・・・。)

大島紬などの 紬も、現代のものより、昔のほうが 細かい織りで、いい染めだと思う。
(もちろん、高価ないいものはあるけど、高価過ぎて、私の手に負えない。)

最近は パッと見は すごくいい柄行きで、高そうな着物が 実は インクジェットで、染められているそうで、作家なんて、名前がつけば、だれでも作家、布も、良く見ると、機械織りの
かっちりした、つまらない布で、・・・・・・着物はだんだん こうなってしまうんでしょうかねえ。

作家の良心がない。 かける手間を最小限にしている。・・・ものが ある。

こういう着物って、何回も着ないうちに よれよれになってしまうし、第一、柄に 飽きてしまう。
(たいていの場合、派手すぎるし、お手軽すぎる・・・・・・・。)

化学染料だから、色も へんな退色していって、価値のないものです。
だから、何かにリメイクしよう、なんて、思わないのです。

一方、古い布には 味わいがある、独創性もある。かけた手間の価値がある。
汚れていようが、弱っていようが、使い方で、生き返る、手間をかけても、(刺し子したり、染めたり、接着芯はって、はぎあわせたり・・・・、裂き織りの材料にもなる。)リメイクしがいがある。

もうひとつ、大事なこと・・・・・・・。
困ったことに、新しい布の 大半が 染まらないのです。

絹の 黄変や 汚れを防ぐための加工のせいで、色が入っていかない、・・・・・
パールトーン加工は 着物を長くきれいに着るためのすばらしい、技術だけど、
染色にはむかない、・・・こまってしまう。

と、いうわけで、ご面倒でも、もったいないと思って、お手持ちの古い布を、ゆずってください。
ご連絡 お待ちしています。